魚系男子の気まぐれ日記

子供な僕が日々大人になっていく様子をお届けしたりします。

『サラバ!』

 

僕は、この本が大好きだ。

 

 

西加奈子さんの作品で、

昨年人気のあった本。

 

 

元々この人の作品はどれも好きで、

映画になった「円卓」なんかも

お気に入りだったりする。

 

 

この人の描く人物が発する言葉は

どこか真実味を帯びており

ハッとさせられることが多い。

 

その言葉選びに、句読点の打ち方に、

だから僕は心底惚れてしまった。

 

胸に突き刺さるのだ。

 

 

 

その中でも、特に好きなのがこの本。

この本には、西さんの【生きる覚悟】が

刻まれている。

 

 

 

自分の信じるものを、見つける旅。

人生とは、きっとそういう旅のことだと

この本を読んで思った。

 

 

種を蒔き、土に植え、水をやる。

そしてすくすくと育て、

いずれ太い幹となり、

自分の心の柱になる。

 

それをやるのは、

生まれてすぐは母であり、父であり、

もしくは兄弟姉妹である。

 

が、少しするとそれは自分になる。

 

 

誰のものでもないこの生を、

人生という旅を生きることを、

紛れもない自分でやることになる。

 

 

常に今と向き合っていかないと、

すぐに枯れる。

 

昔は煌びやかに咲いていたとしても、

時が経てば必ず枯れる。

 

 

しかし、それを何回も繰り返し、

力強い木が育ってくると、

それはどんどん太くなり、

そして至る枝に花を咲かせ、

人に幸せを与えるようになる。

 

 

人の生とは、その過程である。

 

 

そんな風に思わせてくれるのが、

この『サラバ!』という本だ。

 

 

 

まだ読んだことがない人にも、

是非一度読んでもらいたい。

 

 

 

終わり